ちょっと話を間に挟むが、不思議と、なぜかそういう日がある。後で振り返っても、何かあの日は変だったというような…。
ひとつの懸案が片付いた日でもあった。さっさと済ませて置くべきことを、何故かその気になれないでズルズルと後回しにしていたが、ようやく終わった。ルーズな性格が災いしているのだが、それでも自分にしては割と早く片付けた方だ。
事務所で手続きをする、その場所へ出向こうと思っていたら、隣りの、やや問題のある娘がいつにない服装でいそいそと出かけるのが見えた。普段から疎遠だからあまり声もかけないが、この日は事が片付くので気持ちが弾んでいた。私は自転車で、先を歩いていた娘に声をかけた。振り向いた娘--のはずが、他人だった。見たこともない。
いや…この服装で出て行くのを私はちゃんと目撃した。あれっと思いつつもきまり悪く謝ってサッサと遠ざかった。事務所へ向かう途中、何度も首をひねった。
事務所での手続きは簡単に終わった。依頼した人が親切だった。だから、とにかく今日は良い日なのだ。そう考えた。人間違いは誰にでもある。
そのままスーパーのお茶屋で、たまにこういう日はいつもより上等のお茶を買ってやろうと思い、気軽に声をかけて入って行ったら相手は変な顔をしている。何度もここで買っていて馴染みの女性であったつもりが、よく見ると違う。マスクをしっかりしていて目元しかわからないが、全体の感じがほぼ同じ、髪型も同じなのだ。目も似ていない訳じゃない。だが別人だ。このお茶屋さんの店番の女性は皆知っていて世間話の間柄だ。そんな感じで入って行ったから相手も戸惑ったのだろう。
適当に言葉を繕った。きょうは良い日なのでいつもより上等を飲んでみようと思って…。
ああそうですか、みたいな感じで店のことはすんだ。だが、一つ一つが奇妙にずれて、気持ちが台無しになりつつあった。

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