2023年7月12日水曜日

お化けの木--2

この木の根っこは私の自宅から自転車で行ける距離にある。その形は、これこそまったく怪物としか言いようがない。私がデザインしてもきっとこんなに上手くは描けない。



頭は何に例えれば良いだろうか。説明する必要もない程それは可愛げのない動物のそれを連想させる。まるでミイラ化しているように見えるが、足も尻尾も見事に存在している。残念なのは前足らしきものが見えないことだが、しかしそれも何とでも解釈できるスタイルだ。



頭から眺めても充分に異様だ。といってもどこを頭にするかは任意だが、こっちから眺めても充分に異様だ。これひとつからでも充分にクリーチャーをデザインできるだろう。




回転させると異様さが倍加する。全くそれは、角の生えたモンスターでしかない。口がはっきりデザインされている。眼もある。しかも獰猛そうだ。口はご丁寧にちゃんと蝶番で開閉できるような感じになっている。



どこにでもある樹木を一本適当に選んでじっくり観察すると大抵どこかにギョッとするような部分を見つけることができるだろう。樹木の根っこは、それも朽ちていればなお悪魔的なイメージが隠れているのを知ることになる。

自然はどうしてこうなっているのか。それともパレイドリア現象で説明される如く、我々の側にその要因があるのだろうか。

向こうに見えているのは桜か梅の木だろうか、撮影はその時期だった。全くのどかな片田舎の道路脇の光景だ。この木が若かった頃はどんな形をしていたのだろうか。



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