それでなくても、私が住む街は言葉使いが悪い、特に女性の言葉が汚いので知られている。これは私もそうだが、他から転居してきた人は大体そう思う。土地柄と言ってしまえば終わりだが、なぜそうなっているかはなかなか興味深いことではある。
私が何度も通っている居酒屋のママも少々乱暴。かなりピシャッとしている。高飛車と言えば高飛車。初めての人はきっとそう思う。マスターといつも喧嘩している。そんな言い方ねえだろ…。それでもこのママは顔が笑っているので、しかもそのスタイルで既に有名なので笑い話で済む。でなければ商売などできない。でもいつからそうなっているのかと、その点に関しては少々興味がある。普通には、その人間形成の間で色んなものが詰め込まれて形作っていくのだと思う。だが、果たしてそうか。生まれつきはあるのではないか。そういう言い方はしたくはないが、確かにある。
例えば犬なども、穏やかと言われているラブラドールやゴールデンのなかにも随分気が荒いのが存在する。ほとんど例外的だがそういうのを見かける。以前近所で飼われていた黒ラブもそんな感じだった。子犬の時からそんなだったのだろうか。犬に関しては他にも見かけたことがある。異常とも言えるほど気が荒い。そんな犬種じゃない。古くからある雑種だが、いつからああなのだろうとその時思ったものだ。
人間で言えば、やっぱりひとりだけ記憶にある。女子なのだが、いつも怒っている。黙っている時でも怒った顔。小学校の卒業写真でも見事に険しい顔。この女性を小学校中学校と九年間見知る状態だったが、笑った顔を見たことがない。だいたい他とコミュニケーションしない。故に言葉を聞いたことがない。普段どんな言葉使いだったのだろうか。とにかくいつも怒っている。そうそう、歩き方も普通じゃなかった。何かにせっつかれたようにせわしない。
幼児といってよい時期からそれほどの状態とは、後から備わった以外の要因が必ずあると思う。両親はどんなだったのだろうか。その後どう生きたのかなどは全然知らない。ちゃんと社会に出られたのだろうか。
であっても、他人に粘着するよりはましだと個人的には思っている。関わらなければそれまでだ。いつも不機嫌は向こうの勝手だし。しかし隣に居ると、ちょっと気味が悪いだろうな。

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