本来は--類は友を呼ぶ--と言うのだそうだ。しかし私はずっとタイトルのような言い方をしていた。その方がピッタリだと思う。俗っぽく言えば、イケスカナイ奴はイケスカナイ奴とくっ付く。
人間は、落とせば落とすほど亡者が沢山集まってくる。悪口を言い合ってて楽しい奴、他人をこき下ろして楽しい奴、因縁をつけて楽しい奴、犯罪を犯して楽しい奴。必ずそれ同志でくっ付く。
どう考えてもそのタイプの人間に、ごく普通の善良な人は口をきいてくれない。まあ、特に善良でなくてもね。だから、自然とそれ同志でつるむしかない。
いつかの煽り運転の奴を思い出そう。ああいうのが、それまでいったい何をして生きてきたのだろう。同乗していた女が止めるならまだしも、出てきて煽って殴った相手の写真を撮っていた。落語家のある人が言っていた。馬〇には馬〇がくっ付いて…。落語家でなくてもそう思う。男なら絶対に近寄りたくない女と、女なら絶対に近寄りたくないであろう男がくっ付いている。世の法則みたいなものだ。
私は絵の世界の人を自然と多く見てきたけれど、そこでも不思議にそう言うのが見られる。私から眺めるとちょっと苦手だなと思う人どうしが、何故か馬が合うみたいで、互いに持ち上げ合っているのを目撃する。
持ち上げてもらいたい人どうしが、やっぱりくっ付くんだな。引力で引き合うのかな。不思議なもんだ。