クリスマスから新年にかけて、いつもある人から郵便が来る。古い知り合いで今は外国住まいだが、もうこちらは付き合いがあるとは思っていない。事実、こちらから連絡を取ることはない。
普通に人々は、その環境に従って付き合いを変えていく。でもこれを永久に続けたがる人が居る。彼もその一人だ。クリスマスカードか、あるいは新年の挨拶状とともに、家族の様子のああしたこうしたが書かれていて、どんな社会的グループに属してどんな活動をしていてボランティアにも参加していて、自分の素晴らしきを語り、日曜日には教会に行くように勧めている。それが自筆ではなく刷り物になっている。おそらく、過去に知り合って連絡の取れる人すべてに送っているのだろう。
以前までは電話もあって、適当な言い訳をして切るのだが、面倒で鬱陶しい。こちらは仕事の都合で睡眠が不規則になったりすることもあり、そんな時はかなり腹立たしい。やっと眠れたり、そんなときもあった。今はずっと留守電にしている。この人のためだけにそうしているのではないが、以後は助かっている。厳しい口調で言ったこともあるが、堪えない。彼の全てに、こちらは関心がない。つまり事実上他人だ。
このタイプの人を、世間ではなんと言うだろうか。一年にこの時期だけなのだが、刷り物で来るというのが何とも。ならいっそ、忘れてくれた方が良い。便りのないのは無事の知らせ。彼が無事かどうかなんて個人的にどうでも良い。その程度の付き合いなのだ。
人との関係は難しいね。